Parque Nacional Los Glaciares
ロス・グラシアレス国立公園

Home > Scenic Pictures > Patagonia > Los Glaciares

ロス・グラシアレス国立公園は，アルゼンチン・パタゴニアにある国立公園．アンデス山脈の南端にある．偏西風が吹く緯度であるが，陸地がここ以外になく，地球を一周回った湿度を含んだ風が，直接山脈当たる．緯度がそれほど高くなく，年間平均気温も７．５度と暖かいが，降雪量が非常に多く，この国立公園には，ウプサラ氷河(595 km²)に代表される大規模な氷河が４７もある．この類い希な，気候と地形からユネスコ世界遺産の自然遺産として１９８１年に指定されている．そのほか，ロス・グラシアレス国立公園には，大きな氷河湖が二つ(アルヘンティーノ湖とビエドマ湖)あり，北部には氷河によって削られた急峻なタワー，フィッツ・ロイ山(3405 m)やセロ・トーレ山がある．南部のゲートシティーはカラファテ．ここから，バスやボートで氷河を観光する．北部の玄関は，チャルテン．フィッツ・ロイやセロ・トーレへのトレッキングができる．

私は，チリ・パタゴニアのプエルト・ナタレスからペリト・モレノ氷河への日帰りバスツアーに参加した．往復１５時間の強行ツアーだったが，ペリト・モレノの観光時間は２時間程度，十分に確保されていた．ペリト・モレノ氷河は，アルヘンティーノ湖の一部である，リコ水道に流れ込んでいる．つい最近まで，氷河の成長が著しく，リコ水道を堰き止めることが，何度かあったそうだ．一度堰き止められると，水道の水位は上昇し，そのうちに，氷河は水圧に耐えられなくなり，大崩落を起こす．ペリト・モレノ氷河は，この大崩落で有名な氷河である．ここ十数年は，氷河の成長が遅くなっており，大崩落は起こっていないそうだ．しかし，この大氷河を対岸の陸上から眼下に眺めることができ，また，大崩落ではなけれども，通常の崩落（氷河の厚さは60m．十分迫力がある）はよく観察できた．天気が良かったため，崩落が度々起こった．晴れると，恐ろしく空気の透明度が良いため，数十キロ離れた遠くの山々がはっきり見え，そこから流れ出た氷河が目の前に流れ込んでいる様子を展望台から見渡すことができた．(2007-01-04訪問)

Copyright (C) 1996-2007 Kazuhiro YAMADA. All Rights Reserved.

contact@kazuhiro-yamada.com